WEBライターは雪合戦の雪玉コンシェルジュ?

WEBライティングを続けていると、たまに自分はライターではなくコンシェルジュと名乗った方がふさわしいのではないかと思うことがあります。WEBライターもコンシェルジュと同様、クライアント(もしくは読者)から寄せられる多種多様な要望に、情報を集めてきて紹介したり、いろいろなアイデア・プランを提案したりして、さまざまなリクエストに応えていく仕事だからです。

しかし、この「リクエストに応える」という仕事は、生半可な誠意や知識だけでは到底お応えすることができません。

なぜならWEBライティングに寄せられるリクエストには個人的(企業的)な思いが多く含まれているためです。当然それへの回答も、個人や企業の思いに添ったオーダーメイドな答えが必要になります。このあたりがコンシェルジュととても似ているのではないかなと思っています。

またこんな風に1対1のおつきあいになるため、WEBライターはよくも悪くも、自分の能力やスキル等が見破られてしまいやすいお仕事かもしれません。1対1だと、相手のことがよく見えてしまいますから。

またWEBライティングは多種多様な依頼に個別対応するお仕事なので、『柔軟に対応する』ということも最重要課題になってきます。

例えば筆者の場合、「今日は『動物の独占欲』と『ドコサヘキサエン酸』と『借家』についての記事を書かなきゃ」……なんていう執筆スケジュールが日常スタイルです。

このように全く異なるテーマを同時に扱い、スピーディーに記事にするには「180度開脚では後ろがまったく見えないので200度開脚」とか「もう1人も乗れない満員電車だけど、ヨガの『流れのポーズ』をしたらなんとか乗れそう」みたいな前人未到な柔軟性がないと、すぐに依頼についていけなくなり「書くか、やめるか」という究極の選択にまで追い込まれます。

しかしどんなに無謀なリクエストにでも、努力次第でスピーディーに、かつ1つずつ真摯に『柔軟に』対応していくことは可能だと思っています。

そこで幅広いテーマの記事依頼が来た時に、いつでも「喜んで!(泣)」と言えるライターになるために、日ごろから筆者がどんな努力をしているのかをご紹介したいと思います。

言えばなんとかなる、なんとかしてくれる。そう思ってもらえることが、WEBライターとしての筆者の喜びです。

WEBライターは雪合戦の雪玉コンシェルジュ

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世の中には本当にさまざまなタイプのコンシェルジュがいます。例えば仏像の解説や魅力を伝える仏像コンシェルジュ。過疎地への移住をサポートする定住コンシェルジュ。温泉の知識や歴史を紹介し客をおもてなしする温泉コンシェルジュなどなど。

ではWEBライターが何コンシェルジュなのかというと、もしもそんなものがあるならですが「雪合戦の雪玉コンシェルジュ」に近いのかな?という気がしています。

WEBコンテンツ市場の戦いを雪合戦になぞらえるなら、その最前線で雪玉を投げて、敵陣から投げられる雪玉をかわして、勝利獲得のために戦っているのはクライアントです。そして私たちWEBライターはそんなクライアントのために、クライアントが勝利するのに効果的な雪玉を裏方でせっせと作っている……そんな感じなのではないかと思っています。

そのためクライアントがその雪玉をどこに投げるつもりで、どうヒットポイントを獲得するつもりなのかという「空気を読む」作業が記事執筆には必要になります。

クライアントが求めている理想の雪玉とはどんなものか、その雪玉は投げやすいか、狙ったところに落としやすいか等を模索し、リクエストに応えながらWEBライターは「こんな雪玉はどうでしょう」と提案を行っていくのです。

ただ、こんな風に雪玉を作ることは思ったように簡単なことではなくて、まずはクライアントごとの戦い方・戦術をしっかりと研究したり、クライアントの市場での強み・立ち位置を探ったりしなくてはならないため、結構時間がかかります。

またクライアント自身にも飛距離はないけれどズシンとくる雪玉が合っているのか、それとも軽いけれど遠くまで飛ばせる飛距離の高い雪玉があっているのかがよくわかっていないこともあるため、時には雪玉づくりで意識のすり合わせなども行っていかなければなりません。

勇猛果敢に戦いに挑むクライアントのために、少しでも役に立つような雪玉を丸めたい。

思いは、ただそれだけなんですが、それが結構難しい。

これはどの仕事も共通かもしれませんね。

「効果」にこだわって記事を作る

クライアントからの多種多様な要望に応えるには、「クライアントの思惑を探る」という視点が欠かせません。それ次第で記事の作り方がかなり変わってくるからです。

例えば幅広いテーマを扱い、幅広い読者層を獲得したいと思っているのか。1つのテーマに絞り込んで、そこに興味がある読者を獲得したいのか。看板のように読者の目を引くことだけが目的なのか等です。

雪玉の飛距離や落ちた時の効果をある程度把握し、それぞれの作り方のこつさえ手に入れられれば、後はどんな情報を吸い上げて記事を作るかだけを考えればいいので、多種多様な依頼にも柔軟に応えやすくなります。

スピーディーに記事を作る

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WEBコンテンツ市場で繰り広げられている雪合戦には、スピーディーさも必要です。雪玉を投げるのが遅ければ、それだけ敵陣から雪玉を投げられる時間が長くなってしまうからです。

このスピーディーさに食いついていくためには、「いかに早く雪玉を丸めるか」が必要になってきます。

この素早く雪玉を丸めるという作業には、WEBライターの経験と実績から得ることができる「無意識の領域」が、筆者は絶対的に必要だと感じています。

ブラインドタッチでタイプが早く打てる人はそれだけ文章をスピーディーに大量生産できます。そして、このブラインドタッチでタイプを早く打てる人は、おそらく「無意識」の部分を多く使っているのではないでしょうか。頭の中で「Aはこの位置」「Bはこの位置」と考えていたら、たぶんスピードは確保できないからです。

この仕組みと同じように幅広い内容に対応しながらスピーディーに記事を仕上げるためには、自分の得てきた知識と知恵・経験を無意識領域にまで落とし込んでいることが必要で、そこから瞬間的に知識と知恵・経験をさっと拾い上げることが必要で、それを意識しなくても記事にできる必要があると思っています。

ここの部分は、ちょっと言葉にはあらわしにくいです。(ライターの癖に、と突っ込まれそうですが)

海女さんのように無意識という海に潜りこんでサザエやアワビを拾ってくるような作業と似ているな、と感じることもありますが、それを言葉にしろと言われるとちょっと……。ほぼ「感覚」の部分だからでしょうか。

とにもかくにも、そんな風に無意識領域に知識や知恵を落とし込めたライターは、ブラインドタッチで文字を書くように、記事をたくさん書けるようになります。

筆者の場合ももちろんそうで、ほぼ無意識状態で記事を書いているため、WEBライティングをしている時の脳みその中身はほぼ「無」「空っぽ」に等しい状態です。

そしてこの「無」に近い状態で記事を書けることが、あらゆる多種多様な依頼に柔軟に対応できるミソの部分じゃないかと思っています。

ヒットポイントの高い雪玉から、「いい雪玉とは何か」を学ぶ

脳みその中身はほぼ「無」「空っぽ」なのに、記事だけは仕上がってくる、ある種ライターとしての悟りの境地みたいなものを開くと、記事が何も考えないでも仕上がってくるように、次第に雪合戦での味方や敵の思惑もふわっと浮かんでくるように、「感覚」として感じ取ることができるようになります。

あいつはここを狙って雪玉を投げてくるつもりだなとか、クライアントはここを狙って雪玉を投げて、最終的にはこんな効果を狙っているなということが、例え言葉にされなくてもわかるようになるのです。

そして、この「もの言わぬ応酬」を感じ取ることで、クライアントにとってベストな雪玉とは何かを感じ、次はどんな雪玉を作るべきかを把握しやすくなります。

そのため雪玉コンシェルジュであるWEBライターに記事作成を依頼する時は、このようなお互いの「あ・うん」の呼吸ができるまで、ぜひ長くやさしい目でつきあっていただくことをお勧めします。経験上、この無意識で「味方の呼吸」をはかれるようになるまでには、それなりの長いおつきあいと経験が必要だと思っているからです。

さらに長いおつきあいを築き上げられているクライアントさまとは、意思疎通のためにかかる時間も少ないため、スピーディーに効果的な雪玉を仕上げることができます。

また雪玉をたくさん作り続けていると(筆者の場合は年1,800~2,000記事程度書いていますが)、クライアントさま1人1人の要望は違えど、大枠で求めている部分には共通しているものが多いな、ということも自然と感じ取れるようになります。そして、その大枠さえ間違えなければ、大体の部分・小さな部分はその場その場での機転や工夫で乗り切れることも多いです。そのため多種多様なたくさんの依頼にも自信を持って応えられるようになります。

結局は何が言いたいかというと、WEBライターにいい記事を求める場合は長いつきあいとWEBライターの無意識層に「自分(企業)」というものを落とし込めるかどうかがかなり重要だ、ということなのです。

ちなみに最近、すごくへこんでしまった事件があったのですが、食事ものどを通らないほどのへこみっぷりで、頭はその事件のことばかり考えていた状態だったのに、その当日に書いたいつものクライアントへの記事は「まったくもって、いつも通り」でした。これには我ながらびっくりしました。

無で書いていると、自分の書く記事に自分で感心することもできます。自分に自信も持てます。無意識に書けるってすごいことですね。

ただ逆に、こんな「書く機械人間」みたいなものになってしまって大丈夫だろうか……とちょっぴり不安になる今日この頃です。

この記事を書いた人

青井 紬
青井 紬
空間デザイナーを目指していたものが、流れ流れてなぜかWEBライターというお仕事につくことに。人ありきのお仕事のため、「ご縁」を大切に、幅広いご依頼にも柔軟に対応しています。!こちらもご覧ください。

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