■KDPセレクトの仕組みについて
電子書籍を出版する上で知っておきたいのが「KDPセレクト」です。
これはAmazonが販売事業者に薦めるオプションです。登録する際に選択でき、それは自由です。
登録をすると、Kindle Owners’ Lending Library(キンドル・オーナーズ・レンディング・ライブラリ)に登録されます。
レンディング・ライブラリとは、Amazonプライム会員が月に1冊無料で書籍が借りられるプログラムのことです。
プライム会員は、日本国内だけではなく米国やイギリスなど海外の人も対象であります。
そういった会員の人々に借りられると、通常の印税とは別に借りられた回数に応じたロイヤルティが支払われる仕組みです。
では、オプションであるこのシステムは、出版販売する者にとってどのような意味をもたらすのでしょうか?
■KDPセレクトのメリット
KDPセレクトを選択すると、勿論さまざまなメリットをもたらします。
・通常の印税は35%だが、70%の印税が支払われる
・書籍の価格を90日間につき5日間無料にすることが可能になるので、広く配布できる
・海外のAmazonプライム会員にたくさん借りられるほどにロイヤルティが高くなる可能性がある
■KDPセレクトのデメリット
メリットがあればデメリットもあることを念頭に入れてください。
・販売価格が250円から1250円の間でしか設定ができなくなる
・KDPセレクトを設定した90日間は、他の電子書籍ストアで販売することができない
■試してみるのも悪くはないKDPセレクト
KDPセレクトに登録する最大のメリットは、70%の印税が入るという点です。
通常の印税は35%なのでこの差は大きなものとなるでしょう。
他の電子書籍ストアで販売することができなくなりますが、現在Amazonが市場を独占している状態です。それは圧倒的なものを誇っています。
価格設定など確かに自由度がなくなってしまうという面は否めません。
しかし、多くの人に自分の書籍を読んでもらえる機会が増えるという点においては、1度KDPセレクトを設定してみるのも良いかもしれませんね。