今や誰もが一つくらいはアカウントを持っている「SNS」。
SNSの流行によって、個人の情報発信が簡単にできるようになりました。
中には文章が面白くて「セミプロ級」の人もいますよね。今回はそんなSNSとライターの今後について考えてみました。
目次
SNSの歴史とその特徴
SNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」のことで、日記やつぶやき、写真などを投稿できるサービスのことです。
その歴史は浅く、SNSの先駆けとなった「mixi」のサービス開始が2004年2月。今が2016年なので、まだ12年しか経っていません。
ここで、主なSNSの特徴と歴史について振り返ってみましょう。
mixi
2004年2月にサービスを開始。SNS流行の先駆け的存在です。
当初は会員制で、会員から招待されないと登録ができませんでした。今では誰でも自分で登録できるようになりました。
プロフィールや日記はもちろん、mixi版Twitterである「つぶやき」機能や、ニュース、コミュニティ機能など、コンテンツが充実しているSNSと言えます。
アメリカでサービスが開始されたのが2006年7月、日本語版のサービスが開始されたのは2008年4月。
「ツイート」と呼ばれる140文字以内の文章を投稿することができるので、誰もが気軽につぶやくことができます。
友だちや芸能人などのツイートはアカウントを「フォロー」することで見ることができます。
他の人の投稿を再投稿する「リツイート」や、自分のアカウントをフォローしている「フォロワー」など、名称も独特です。
2004年にアメリカの大学生が始めたサービスで、日本語版は2008年5月にサービスが開始されました。
一番の特徴は「本名で登録」することが前提だという点です。
他のSNSはハンドルネームなどが使えますが、Facebookは元々がアメリカの大学生の情報交換の場として発達してきたこともあり、実名登録となっているようです。
文章はもちろんですが、写真や動画の投稿や、他人の投稿を評価する「いいね!」機能など、友人の近況報告が見られるところが人気のようです。
最近では企業のPRページも多く、その役割も大きいと言えます。
2010年10月のサービス開始と同時に、画像共有サービスとしてあっという間に人気になったのが「Instagram」です。
2012年にはFacebookに買収され、TwitterやFacebookとの連携も強化されました。
写真や動画を無料で投稿することができるサービスで、Twitterのようにユーザーを「フォロー」することができます。
写真に付ける「ハッシュタグ」が特徴的で、頭に♯をつけてコメントをつけるのが流行しています。
SNSがきっかけでコラムニストになった人も!
「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」という本を見たり聞いたりしたことはありませんか?
この本の著者であるジェーン・スーさんは、mixiに書いていた日記が出版社の編集者の目に止まり、コラムニストとしてデビューされました。
ジェーン・スーさんはコラムニストだけではなく、作詞家やラジオのパーソナリティーなど、多彩な活躍を見せています。
SNSで書いていた日記が出版社の目に止まるなんて、現代版のシンデレラストーリーと言えそうですよね。
誰もが気軽に文章を書ける今、プロのライターとしてやるべきこと
このようにいろいろなサービスがあるSNSですが、ライターとしては危機感を感じることも多々あります。
誰もが個人で好きなことを発信する時代になって「報酬はもらってないけど、文章が面白くて大人気」という人が増えています。
報酬をもらって文章を書くプロのライターとしては、そういった「セミプロ級」の個人と同じような気持ちでは仕事ができません。
考え方をはっきりと線引きする必要があります。
プロのライターに求められていることは
- 正確さ(データの確認や誤字脱字チェック)
- 納期厳守のスピード(早めに納品できればそれに越したことはない)
- 読み手の目線を意識した文章を書く(好きなことを書けるSNSと違って、掲載先に合わせた記事の執筆が必要)
です。
何をいまさら、というような基本的なことですが、この基本的な姿勢がないと、いつ「セミプロ級」の人に仕事を奪われるかわかりません。
自分の好きなことを好きなように書けばいい個人とは違って、正確さやスピード、読み手の目線を意識することはライターに求められている大事な要素です。
また、SNSで「面白い人が書く面白いこと」の強みは「無料で読める」という点です。
有料で面白いのは当たり前で、むしろ無料の方が面白いことを書いている人が多いのです。
ライターは文章を書く対価として報酬を得ています。決して「無料」で提供しているわけではないからこそ、自分が書く記事には「プロとしてのプライド」が必要です。
「面白い人が書く面白いこと」が簡単に発掘できるようになった今だからこそ、報酬をもらって記事を書くライターは「プロとしての姿勢」を、今一度正す必要があるのではないでしょうか。
まとめ
SNSの歴史と主な特徴について、簡単ではありますがまとめてみました。
どのサービスにもそれぞれの特徴があり、使い方もさまざまです。
個人が気軽に自分のことをネタに情報を発信する時代では、プロのライターとしての自覚や姿勢、考え方の転換などが大事ではないかと愚考いたします。